1術前の抗生物質、痛み止めの内服
抜歯後、感染を予防する抗菌剤(抗生物質製剤)や、痛み止めのお薬を処方される場合があります。
全国の親知らず抜歯 医療法人社団 横浜駅西口歯科 親知らず専門外来
親知らずの抜歯をする際には、患者さまがなるべく痛みを感じないよう配慮しながら丁寧に進めます。抜歯をして治療後のケアをするまでの流れは、親知らずの状態や治療方法などによって異なります。簡単に抜けるケースと難しいケースに大きく分かれ、精密検査をもとに治療プランを作成します。
親知らずの痛みを抑えるのにも役立つ「簡単にできる応急処置」の方法をご紹介します。痛みが引かないときや、我慢できないほど辛いときは参考にしてください。
市販の痛み止めは、痛みの緩和には有効です。しかし、痛みの原因は細菌の増殖によって引き起こされる炎症であることがほとんどなので、細菌を減少させるために抗菌薬の服用が必須になります。痛みが改善しない場合は、早めの受診をおすすめします。
殺菌効果のあるうがい薬は、細菌の蓄積を除去するのに有効です。また、口腔内全体を清潔に保つことで炎症を軽減できます。
親知らずが上手に磨けていないことが原因で、食べカスや細菌の蓄積が起こっている可能性があります。先が小さく、柔らかい歯ブラシで親知らずの周辺をやさしく磨いてください。磨きにくいところにピンポイントで毛先が届くタフトブラシは、親知らず周囲のケアにおすすめです。
抜歯後、感染を予防する抗菌剤(抗生物質製剤)や、痛み止めのお薬を処方される場合があります。
麻酔薬を染み込ませた綿を親知らずの周りの歯肉に置いて、数分待ちます。表面麻酔をすることで、局所麻酔の針を刺すときの痛みを軽減します。
抜歯後、感染を予防する抗菌剤(抗生物質製剤)や、痛み止めのお薬を処方される場合があります。
麻酔薬を染み込ませた綿を親知らずの周りの歯肉に置いて、数分待ちます。表面麻酔をすることで、局所麻酔の針を刺すときの痛みを軽減します。
親知らずが神経に近いケースで有効な方法として、「2回法」と「コロネクトミー」という治療があります。いずれの術式も多く実施するものではありませんが、神経麻痺のリスクを下げるには有効です。
レントゲンで親知らずと神経の位置が近いことがわかったら、より詳しい位置関係を知るためにCT撮影をします。多くの場合、CT撮影で詳しい情報を確認することで問題なく親知らずを抜歯できますが、親知らずと神経の位置関係によっては、抜歯後に神経障害が起こるリスクが高い可能性があります。そのような場合に、抜歯を2回に分けて行なう「2回法」と、親知らずの頭部だけを取って根を残す「コロネクトミー」という選択肢があります。
2回法とは、1回目の手術で親知らずの頭部だけを抜去する方法です。
そのまま3~8ヵ月置いておくことで、残った根の部分が親知らずの頭部を抜去した部分に動いてきて、根が神経から離れていきます。レントゲンで根が神経から離れたのを確認し、残った根の部分を抜歯します。
この方法だと手術が2回必要にはなりますが、神経への影響がほとんどない状態で抜歯をするので、神経麻痺を防ぐのに有効です。
「コロネクトミー」とは、親知らずの頭部だけ抜去して根の部分はそのまま残存させる方法です。この場合、感染を起こしてしまうことや、歯の根が萌出してきて抜去を要することがありますが、神経麻痺のリスクは低く、手術も1回で済みます。
上顎の骨は柔らかいため、上の親知らずは簡単に抜けてくれることが多いです。
とくに親知らずの頭部が完全に萌出している場合には、数秒で抜けてしまうこともあります。
上の親知らずでも、埋まっているものや歯根の形態が曲がっているなどの複雑な場合には難抜歯となることがありますが、下の親知らずと比較すると楽に抜けてしまうことが多く、患者さまも拍子抜けしてしまうことが多いようです。
上の親知らずの抜歯で注意しなければいけないのは、副鼻腔のひとつである上顎洞の存在です。
上の親知らずと上顎洞は近接していることが多く、抜歯後に抜歯窩と上顎洞が交通してしまったり、抜歯のときに親知らずがそのまま上顎洞に入り込んでしまったりすることがあります。
抜歯窩と上顎洞が交通しても、小さな穴であれば適切に処置して安静にすることで、ほとんどの場合は自然に閉じます。
この穴が塞がらずに空いたままだと、口から飲んだものが鼻から出てしまうということが起こってしまいます。このような場合には、口腔上顎洞瘻孔閉鎖術という方法でこの穴を塞ぎます。
上の親知らずがそのまま上顎洞に入り込んでしまった場合には、まず抜歯した穴から摘出を試みます。それでも摘出できない場合には、上顎洞を開洞して親知らずを摘出します。
下の親知らずも上の親知らず同様に、親知らずの頭部が萌出しているかどうかで抜歯の難易度が変わります。ただし、上顎と比べて下顎の骨の方が硬いため、上顎よりも抜きにくくなります。
下の親知らずで注意しなければいけないのは、親知らずの近くを走行している下歯槽神経と舌神経です。親知らずと神経の位置関係によっては、抜歯の際に神経の麻痺を起こすリスクがあります。
下歯槽神経は下顎骨の中を後方から前方に向かって走行している神経で、下の歯の感覚と下唇の感覚を司ります。この神経がダメージを受けると、唇にご飯粒がついていても気づきにくくなるうえ、下唇にピリピリとした痺れが出ることがあります。レントゲンで親知らずと下歯槽神経が近いことがわかったら、CT撮影をして立体的な位置関係を確認してから抜歯します。
舌神経は下の親知らず近くの下顎骨の内側(舌側)を走行していて、舌の知覚と味覚を司ります。この神経はレントゲンには写らないため、位置が把握しづらくなります。下歯槽神経よりは麻痺のリスクは低いですが、ダメージを受けると舌の麻痺が出ます。
下の親知らずの方が上の親知らずと比べて抜きにくく、術後の腫れも出やすいですが、当院では術後の不快な症状を最小限にできるよう、熟練の口腔外科医が抜歯を担当します。
上下の親知らずを抜くのであれば、片側の上下ずつ左右に分けて抜くのがおすすめです。
例えば、最初に右の上下の親知らずを抜いて、傷が落ち着いてから左の上下の親知らずの抜歯をする、というように、左右で分けます。
遠方からお越しの患者さまや、手術を1回で終わらせたいという患者さまは、上下左右4本の親知らずを一度で抜くことも可能です。しかし、術後に発熱などの炎症反応が出やすくなるうえ、食事の際に傷口を刺激してしまいます。そのため、しばらくは柔らかいものや刺激の少ない食事をとる必要が出てきます。
一方、片側ずつ上下の親知らずを抜く方法であれば、抜いていない方の歯で食事ができるので、一度ですべての親知らずを抜くよりも術後を楽に過ごせます。
4本を一度で抜きたいというご希望がとくになければ、左右に分ける親知らずの抜歯をおすすめしています。